世界で活躍するあの人に学ぶ

有名人の英語ライフ

 
 
 
 
世界を舞台に活躍する有名人に英語との接点や習得方法をインタビュー。
チャレンジを続ける皆さんの熱い思いに触れれば、モチベーションもアップするはず!
栗原 類さん
Kurihara louis as a model
モデル
栗原 類 さん

パリコレに出るモデルになることが目標
自分の努力次第で未来は変わる

プロフィール
<プロフィール>
1994年12月6日生まれ。19歳。イギリス人と日本人のハーフモデルとしてデビュー。現在はモデルとしてだけでなく映画、ドラマ、バラエティ、と幅広く活躍中。フジテレビ「アウトデラックス」レギュラー、宝島社『LOUIS KURIHARA STYLE』発売中、インターFM[Weird Is Good with Louis] レギュラー。

あるがままの自分を見せるということ

栗原類インタビュー英語ライフ さまざまなお仕事をさせていただいていますが、僕はモデルがスタートだったので、モデルのお仕事が一番楽しいと思っています。モデルというのは服を見せるのがメインで「自分を消す」というのが仕事だと思っています。ショーに出て歩く時も、自分を消してマネキンになりきって歩きます。かっこいい洋服やきれいな洋服を着るというよりも、自分の個性を消して洋服を目立たせる仕事なので、自分が着た洋服がそれで魅力的に見えたならとてもうれしいと思っています。

最初は思い出作りのような気持ちでモデル事務所に登録していて、今ほど真面目にモデルをやろうとは思っていませんでした。でも、大沢たかおさんや伊勢谷友介さんのように、モデルとしてパリコレにも出ながら映画にも出演している俳優さん達を見て、自分もそういう方々のようになりたいと思うようになりました。今は演技の仕事もさせていただいていますが、とにかく色んなものに出演してさまざまな経験をして、いつかは役柄を演じ分けられるようになりたいと願っています。

一方で、テレビの仕事については、キャラクターというより素のままで出させていただいて、スタッフや演者の方々と番組を一緒に作っているという感じです。周りの方々がキャラクターをある程度演じていらっしゃるというのはここ2~3年で知ったことですが、僕は無理に自分を変えようとすると体力が持たないと思いますし、同時に自分と違う自分をテレビで演じていたらきっと胡散臭く見えてしまうだろうし、それが見ている方々にも伝わると思うので、ずっとこのままだと思います。僕はよく「後ろ向きなことを言っている」と言われるのですが、僕自身は一度も後ろ向きなことを言ったことはないですし、「そんなことは言っていない」と言っても、既に作られたパブリックイメージが強くてそれが無視されてしまうことが多いようです。日本ではパブリックイメージが必要以上に固い気がします。本当は物静かな芸人さんなどが本当の自分をさらけ出そうとすると、メディアやファンの方々が望んでいたところと違うということで別のイメージが作り上げられたりすることは、僕はおかしいと思います。そういうシステムでやっていくと、皆本当の自分がわからなくなってしまうことがあると思います。自分自身、お面をかぶっているような感覚がして、本当の自分がわからなくなることがあります。

自分の意見を声にする大切さ

栗原類インタビュー英語ライフ 僕は6歳から11歳の頃までニューヨークに住んでいたのですが、日本に帰って来た時にはカルチャーギャップを感じました。たとえば、学校で第二次世界戦争について教わることについても、日本とアメリカの教え方は全く違います。僕はアメリカで最初に学んでいたので戸惑いがありました。また、中学校の頃いじめられたことがあったのですが、先生に「やめさせてください」と言っても先生達は何もしてくれず、その時もアメリカと日本は違うと思いました。アメリカでは、どんなことがあってもとにかく自分の意思を伝えないとダメ、周りの大人に言ってわかってもらってそれが改善に向かっていきます。日本では、自分の意見を言おうとしてもそれを無視されたり完全に拒否されたりすることがあります。でも、「なんで?」と自分が納得をしないことについて聞けなかったり、一方的に「言うことを聞け」と言われるシステムはよくないと思います。学校でも会社でもこういう業界でも、自分の意見があってそこから何かにつながるかもしれないし、意見を言うということは自由なはずです。

逆に言うと、日本にはそういうある種のストイックさも必要なんだとも思いました。海外は何かとフリーダム過ぎて、自分で考えるというより周りが動く傾向がありますが、日本は一人一人が自分の力を極めていかなくてはいけないという面においてそのアイデアややり方はありだと思います。ただ、それをしていい場合としてはいけない場合がまだあまり明白ではないような気がします。

英語上達のためにとにかく「話す」

英語は自然に覚えた部分もありますが、やはりかなり努力もしました。ニューヨークにいた頃は海外のアニメやドラマを観たり、日本のアニメを英語の吹き替えで観たりしました。英語が出来なかったので、学校で皆が授業を受けている間に僕は個別授業で英語の基礎を学んだり、家でも英語で本を読んだり学校で聞いた先生の話を復習したりしました。一番実用的だったと思うのは、当たり前のことですが人と会話することです。ホットドック屋に行っても「これをお願いします」と自分で話したり、人と口げんかをしたりとか、とにかくしゃべるということがすごく重要だったように思います。そこできちんと自分のことを語って、どんなことでも言わないよりはなるべく伝えることが大切です。いつぐらいから英語を話せるようになったか記憶がないのですが、気づいたら英語を話せるようになっていたという感じでした。

日本に帰ってきて、小学校5年生の頃は日本語が下手で英語のほうが楽だったこともありましたが、英語を忘れないために母親とは最初の2~3年間は自主的に英語で話すようにしていました。他にも英語で映画を観たり、「マチルダ」「時計じかけのオレンジ」や英語版「タンタン」など英語の本を読んだりしました。今でも読書に関しては、英語の本は原語で読みたいという気持ちがあります。

尊敬する人たちに英語でインタビューしたい

栗原類インタビュー英語ライフ 自分の気持ちをより伝えやすいのは今も日本語より英語ですね。英語のほうがよりストレートにはっきり物を言える感じです。何かに対して「つまらない」と感じた時、ただ「つまらない」だけじゃなくて、よりはっきりと単語を重ねながら伝えることが出来るのが英語というイメージです。

ニュース番組「Zip!」でティム・バートン監督やMUSEのバンドメンバーの方々に英語でインタビューさせていただく機会がありましたが、僕自身大好きな方々に今まで知らなかったことが直接聞けた素晴らしい経験でした。海外のアーティストやデザイナー、映画監督といった方々にインタビューする仕事は出来ればもっとやっていきたいと思います。もしかすると日本のメディアでは知ることが出来なかったことを知って伝えられるかもしれないと思っています。母親が以前音楽関連の通訳をやっていた関係で、フジロックフェスティバルやサマーソニックなどのイベントや『ミュージックステーション』でアーティストの通訳をされている方と面識があり、「どのように通訳をなさっているのですか」とお聞きしたことがあります。その際、「視聴者の皆さんはタモリさんの声も聞きたいと思っているので必ずタモリさんが全部話してから自分がしゃべる、海外アーティストの声もきちんと聞いてもらうために本人が全部話し終えてから自分がしゃべるということを気を付けている」とお聞きして、とても勉強になりました。

テスト英語で終わらない使える英語を身につける

栗原類インタビュー英語ライフ 日本の英語とアメリカの英語の教え方はかなり違います。特に日本は、文法にすごく厳しいという印象ですね。よく帰国子女だから英語テストで100点なんて簡単に取れるだろうと思われがちですが、実際そんなことはありません。どんなに英語がうまく話せたり、spelling beeが得意だったりしても、英語の教わり方が違うので完全に日本の英語のやり方に従わないと100点は取れないんです。日本の学校での英語は、将来のための実用的なものというよりは、教科のひとつ、テストのための英語という感じがしました。ですが、テストでいい点を取れたとしても将来海外の会社と交渉する時に使える英語かというとそうではないと思います。日本の学校のやり方のみの英語を覚えているだけでは、実際に海外の人と話した時に「ん?」と思われてしまうことが多いので、日本の教え方のいいところだけを盗んでそれ以外は自分の自由なやり方で学んだほうがいいと思います。

英語が話せて良かったなと思うのは、自分のプロフィール欄に「特技:英語」と書けたことですね。僕はずっとモデルのプロフィールに「特技は料理と英語」と書いています。海外で活動したいと思うなら、英語は覚えておいたほうがいいと思います。パリに行くとフランス語なのでわからないことも多くて大変ですが、それでも共通語として英語を話す人が多いのでやはり英語は話せて損がありません。

海外のショーを目指して今やるべきこと

栗原類インタビュー英語ライフ 僕はパリコレやロンドン、ミラノコレクションに出るモデルになることが目標なので、最近はよくヨーロッパへ行ってショーの現場を見て勉強しています。日本に帰ってきてからは一時期お金がなくて旅行どころかフジロックフェスティバルやサマーソニックにすら行けなかった時期があったのですが、出来る限り海外へ行って違う文化の空気に触れたいと思っています。実際のショーでモデルさんたちの歩き方や足の上げ方を見て、さらにネットでカメラ越しにどう歩いているのかその姿勢や手の動かし方などを分析しています。

日本のファッションイベントにも出させていただくことがありますが、それまで出ていたショーでは、カーテンから出て来て無表情で歩きカメラの前に行ってポージングして戻る、というものが多かったので、モデルがお客さんに対して手を振るということに驚きました。ファッションショーなので、手を振ったりすると洋服にしわが出来て肝心の服が台無しになってしまいますし、余計な動作をすると洋服が目立たなくなってしまいます。

また、海外ではショーのことを報道する際にも「これはこういうブランドで、こういうデザインで、こういう歴史がある」と洋服についての情報を明確に伝えますが、日本ではデザイナーのことより出演したモデルやタレントをメインに扱っているように思います。ただ、そういった点では日本はある意味「自分の好きな人が出演しているブランド」「どういう人がこのブランドを着るのか」という点を大切にしてファッションを紹介しているのだとも思いました。

今のさまざまな活動をしていて一番良かったと思うのは、モデルとして名前を知られてブランドの方達とのつながりが出来たことです。先日山本耀司さんとも直接お会い出来たのですが、そうやってブランドをつくった方やそれを取り扱っている会社などと出会えるというのは本当にありがたいことです。ただ、たとえ会っていただいたとしても、それが次のショーで使ってもらえるということにつながるとは限らないので、そこからはやはり自分の頑張りが必要です。身長を伸ばすとか、身長が低いならその分どこでカバーするかとか、自分次第でその先は変わるので頑張り続けていきたいと思います。

インタビュアー:伊東裕子
写真撮影:松谷靖之

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